2014/01/28

重度訪問介護の対象者が拡大されます。

こんばんは。まごころ介護の榎本です。
障害者福祉のお仕事に携わられている方の多くはすでにご存じかと思いますが、平成26年4月より重度訪問介護の対象者が拡大されます。

具体的な内容は、下記の平成25年10月11日の障害者の地域生活の推進に関する検討会資料の通りです。

対象者要件 
○ 知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者であって常時介護を要するものとする。 
【区分要件について】 
重度の肢体不自由者又は重度の知的障害者、重度の精神障害者であって常時介護を要する者として規定する必要があることから、障害支援区分については、知的・精神障害についても、現行の基準を踏まえて「区分4以上」とする。 
【区分以外の要件について】 
常時介護を要する者として、行動障害を有する者とする。(現行の規定を踏まえ、認定調査項目における行動関連項目等の点数が8点以上の者とする。(26 年度からの障害支援区分への変更に伴う所要の見直しが必要。)) 
※ あわせて、行動援護事業者が居宅内においてアセスメント等を行えるようにする。 
○ 行動障害を有しない者については、これらの者が必要とする支援の内容と、重度訪問介護のサービス内容との関係が必ずしも明確化されておらず、現時点では重度訪問介護の対象として基準を設定することが困難であり、引き続き検討する必要がある。 

この改正によって、在宅で生活されている知的障害や精神障害を抱える本人の生活の中での自己実現や、同居家族の生活の介護負担の軽減の可能性が見えました。

知的や精神の方が今利用されている居宅介護に比べ重度訪問介護は長時間ヘルパーを利用出来たり、1回の派遣時間数の制限もないので今までより制度を利用しやすくなる可能性があるためです。

しかし、実際のところまだ楽観視はできないかと思います。
それは支給時間数の目安に関する部分が全く見えてきていないためです。
利用できる時間数が増えなければ負担の軽減にはつながりません。

現状の重度訪問介護は自治体ごとに障害の程度によって支給される利用時間数の相場のようなものが事実上あるとは思うのですが、そこで知的障害や精神障害を抱える人の行動障害がどう評価されたりどう扱われ、どれだけの時間数が支給されるかが分かれ道になると思います。

あまり考えたくない話ですが、今回の居宅介護から重度訪問介護への切り替えは行政にとっては介護費用削減の狙いもあるのではないかと思っています。
それは、なぜかというと居宅介護の単価は約3000円前後、重度訪問介護の単価は約1500円前後と約半額くらいなので、現状の倍近い時間数を支給しなければ支出を削減できることになります。
利用者、行政にとってはいい話ですが、単に支給単価が半額になるような話だと介護事業所にとっては正直痛いです。
ここのところの介護保険の単価の切り下げを見ていると、なくもなさそうな話だと思っています。

いろいろ考えなければならないこと満載ですが、障害を抱える方とそのご家族が暮らしやすくなっていくのなら、その部分だけは前向きに受け止めていきたいです。
今後の制度の動向を慎重に見守りたいと思います。