2014/04/26

傾聴・受容・共感

こんにちは。まごころ介護の榎本です。
本当はまごころ介護の課題を書くように広報担当から言われていたのですが、勝手にちょこっとテーマを変えて、最近の榎本の課題を書かせて頂こうと思います。

相手が利用者さんだと出来ていると思うのですが、プライベートや同僚だとこれがまたさっぱりで「いけないな~」と最近思っていること。「傾聴・受容・共感」についてです。

これはどこの夫婦の会話でもよくあることらしいのですが、遅くまで仕事をして旦那さんが帰ってくると奥さんは旦那さんに話が聞いてほしくてワーッとすごい勢いで話だし、仕事で疲れている旦那さんは疲れているせいもあってか、要点のまとまらない話と思いこんで勝手に話をまとめてみたり、何か相談をされているのかと思いこんで「僕だったらこうするよ」と聞かれてもいないことを答えてみたり。奥さんは話を聞いてほしいのに聞いてもらえなくて、終いには旦那さんが「あなたは話を聞くこともできないのー!?」と怒られてしまう、というようなことが夫婦の間では良くあるらしいです。
ここまでではありませんが榎本にも若干心当たりがあります。

仕事でも相手が利用者さんだと意識的に話を聞くように注意できるのですが、事務所で一緒に仕事をする仲間だとつい、PCをカタカタ打ちながら話を聞いてしまったりすることもしばしば。
忙しいから・・・、なんて言い訳をしていたらいけませんね。

信頼関係の土台を作るために大切な「傾聴、受容、共感」。身近な相手にこそ本当は大切なのだと思います。改めて気をつけていきたいと思います。

以下、傾聴・受容・共感についてとても分かりやすく書かれている、「介護福祉スタッフのマナー基本テキスト/発行:日本能率協会マネジメントセンター」からの転載です。
読むと思い当たる節がありすぎて、ドキドキしてきます!(笑)


傾聴の大切さを理解する

(1)傾聴とは
人は、基本的に自分の話をすることが好きです。相手が熱心に聴いてくれると、自分を肯定された気持ちになり、心を開いて話がしたくなるものです。
「傾聴は最大のストローク」といわれていますが、その考え方はカウンセリングのなかで活かされています。悩みや不安感をもった人が、安心できる空間でカウンセリングを受けることによって、心がいやされ、自己治癒力(→用語説明)が出てきます。
傾聴の重要なポイントは、否定されず、あるがままを受け入れられている(=受容)ということと、気持ちがわかってもらえる(=共感)ということです。ただ漠然と聞くこととは違うので、意識的な傾聴スキルの練習が必要です。

(2)「共感」することの大切さ
共感とは、話し相手を否定せず、評価することなく気持ちに添うことです。家庭でも職場でも、信頼関係をつくるには、共感が必要です。
混同されやすい「同感」と「共感」の違いを確認しましょう。
◎同感・・・・・・相手と自分の思い、考え方、価値観が同じときに、相手のことがわかる感じ方。自分中心。
共感・・・・・・相手と自分の思い、考え方、価値観が違っていても、相手の気持ちを受け止めるという感じ方。相手中心。

(3)利用者への傾聴
介護現場・福祉現場では、利用者との信頼関係が土台になります。そのためには、利用者の話を傾聴することが大切です。
しかし、何回も繰り返されどうしても興味をもてない話や、共感できない話もあるでしょう。そうすると、がまんして話を聴くことになりますが、表情や態度、声の調子で、相手は敏感に感じるものなのです。
話の内容そのもの(事実)に目を向けるのではなく、なぜ話をするのか(気持ち)に焦点を当てて聴くことが大切です。利用者自身は気づかなくても、実は、さびしかったり、自分の存在を認めてほしいという心理が働いていることが多いのです。

用語説明
3つの「きく」
①訊く(ask)
たずねる。きき手中心のきき方。きき手が望む情報を質問してきき出す。
②聞く(hear)
人の声やさまざまな音を、ただ漠然ときく。
③聴く(listen)
話し手中心のきき方。話し手の気持ちに添ってきく。
◎自己治癒力
人が本来もっている病気やケガを回復する力。

ケース
「言いわけしたいときにも傾聴が大切」
たとえば、相手から非難や抗議を受けたとします。私たちは、他者からの自分を否定されると、素直に聞けず、つい、自己介護や言いわけをしてしまいがちです。その結果、相手をますますいらだたせてしまい、信頼関係をくずします。
相手が言おうとしていることをじっくり聴き、こちらに悪いところがあれば、素直に謝りましょう。また相手は快く許そうとする気持ちが働き、信頼関係は深まります。また、相手側に落ち度があれば、事実を客観的に伝えることが大切です。

傾聴の心がまえと傾聴のスキルの理解

①受容・共感の姿勢で聴く
私たちは、相手に自分の存在や価値を認めてもらい、訴えを否定されずに十分聴いてもらえたという思いがないと、自分を変えようという気持ちにはなれないものです。
それと同じように、たとえ相手が間違っていたとしても、それを指摘するものではなく、いっかんして相手の価値を認め、気持ちを理解することが大切なのです。
②非言語のメッセージを読み取る
相手からはさまざまな情報が与えられています。言葉のみでなく、相手の表情、しぐさ、声の調子にも注意します。
例 硬い表情、落ち着かない行動、大声や早口 ⇒不安感
③相手の目を見て聴く
目を見つめることで、「私は今、あなたのことを理解しようと真剣に聴いています」という気持ちが伝わります。
④話しやすい雰囲気をつくる
安心感を与えるよう、温かく穏やかな態度で聴きます。話しやすい場面をつくることも大切なことです。
⑤聴き手が主導権を握らない
話をさえぎる、決めつける、アドバイスする、指導する、横取りして自分の話をすることは控えましょう。

傾聴のスキル
①受容
あいづちを打ちながら、全身で聴く。言葉のみではなく、うなずき、豊かな表情、ボディランゲージ、スキンシップ。声のトーン、抑揚などで表す。
②質問
相手に関心をもっていることを伝えたり、相手との関係づくりや、相手を理解することに役立つ。質問の仕方によって、話の方向性が変わる。
③繰り返し
相手の発言の大事なところや、感情表現を繰り返す。
例 「今朝から頭がいたいのですね」「つらかったですね」
④要約
相手の言いたいことのエッセンスを自分の言葉で伝える。
例 「(今の話は)・・・・・なのですね」
⑤明確化
相手が言語化できない気持ち、思い、考えを察して、自分の言葉で表現して返す。
例 「今はつらい気持ちでいるのですね」
⑥支持
相手の気持ちや言動を肯定し、それを伝える。支持されることで、「この人は自分の味方だ」と勇気づけられる。
例 「私は、あなたが悲しい気持ちになるのはあたり前だと思います」

参考
◎ボディランゲージによるコミュニケーション
眼の表情、口の動き、顔の表情、頭の動き、手足の動き、姿勢など、身体の動きによる表現(身体言語)。その時の精神状態が表れます。
失語症など言葉を使えない利用者にとっては、意思表示のための重要なコミュニケーション手段になります。
◎傾聴トレーニング
2人組みになり、お互いに「話し手」「聴き手」の役割を決めて交代しながら、傾聴の練習をしましょう。
◎テーマ例:「聞いてほしい話」
◎時間:2分間ずつ。

ケース
「心をいやす傾聴」
筆者の母が癌で入院いていたときのことです。夜勤明けのスタッフと入り口でばったりと会いました。

短い時間でしたが、話を聴いてくれました。「この人は私の気持ちをわかってくれる」と思うと、心がいやされて、暗闇に光が差し込んだような気持ちになりました。涙が出るほど、ありがたいと思ったのを今でも忘れられません。